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地域の経済の柱中小企業振興条例と自治体/運動〝重たい石を転がす〟/17日続き

 中東情勢緊迫化に伴う影響を受け、富士宮市治局が各種業者団体に呼びかけた意見交換会は、中小企業振興基本条例(振興条例)と、それに基づく中小企業振懇話会(懇話会)の活動抜きでは語れません。

 中小企業をめぐる環境は厳しさを増し、何もしなかったら中小企業は減少し、地域の経済、社会、生活、雇用が崩壊するとの危機感が全国各地にあります。

 富士宮市も例外ではありません。制定された条例は「中小企業の果たす役割の重要性」に照らして「中小企業の振興を図り、地域社会の発展、市民生活の向上に寄与すること」を目的としています。条例制定の道のりは平たんではありませんでした。

 条例制定運動に心血を注いだ富士宮商工会議所の河原崎信幸前会頭(77)は振り返ります。

 「重たい石を転がしたい。この思いは、中小企業憲章をつくろうとの方針を確認した2003年の中小企業家同友会全国協議会(中同協)総会からです」

 この総会に出席した河原崎さんら静岡県中小企業家同友会富士宮支部の役員は早くから支部内で憲章・条例学習運動を推進。小企業はヨーロッパ経済の背骨である”という欧州連合(EU)ヨーロッパ小企業憲章を学びに訪欧しました。

 10年、若手会員に学習運動を引き継ぎ、憲章・条例の意義が浸透。13年、活動方針に条例策定を掲げ、半年で作成、商工会議所を通じて市に提出しました。1年間かけて市と意見交換し、15年2月の市議会で全会一致で可決され、4月に施行。具内2番目でした。

 富士宮民主商工会(民商)も長年にわたって対市交渉で条例制定を要望。14年6月の小規模企業振 基本法成立を受け、市内の59%を占める従業員5人未満の事業者にも目を向けるよう提言したことも。

 河原崎さんは、条例を制定しても活用されない例を数多く見てきました。実効性のあるものにするため、中小企業者、経済団体、金融機関、行政でつくる恐話会の設置を要求しました。

 15年7月の第1回懇話会で座長に選ばれ、就任のあいさつで「大企業を誘致したって自己完結するから中小企業振興にならない」「大学の先生をトップに据えると自分の仕事としてまとめたがるから、それはしない」「当局は年1回程度の会議でお茶を濁そう、と思っているかもしれないけど、そうはいかない」と、熱い思いを語りました。

 懇話会は年4回、コロナ禍を除いて40回開かれています。現在の委員は中小企業者7人、商工会議所2人、 芝川商工会、民商、信用金庫、市産業振興部各1人の13人。女性は3人です。

 振興条例第4条2「市は、中小企業の実態を把握するとともに、広く中小企業者の意見を聴き、施策の策定に反映する」の実践として16年度に中小企業等実態調査を実施。

 今後の事業の予定、後継者と事業継承の有無などヒアリングしました。回答率20〜30%の予想に反して58・5%。河原崎さんは、市職員が中小企業を個別訪問したことで「市が真剣にやってくれている」と見方が変わったからではないか、と回答率の高さを分析します。21年度の調査も55・7%でした。

(つづく) しんぶん赤旗18日付け

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