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県営野球場建設断念を 災害時に大きな被害の危険 静岡・浜松 市民団体が知事に要請署名

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署名を提出し要請する「市民の会」の桜井幸夫代表(右)=27日、静岡県庁

南海トラフ地震で大きな被害が予想される地区に、静岡県が県営野球場(多目的ドーム型スタジアム)を建設しようとしている問題で27日、浜松市の市民団体が建設断念を求める要請署名を鈴木康友知事に提出しました。4月から街頭などで署名活動を繰り広げてきた「篠原地区に県営野球場はいらない市民の会」の櫻井幸夫代表らが静岡県庁を訪れ、5743筆の署名を海野智之都市局長に手渡しました。

 浜松市、浜松市議会、浜松商工会議所、浜松市自治会連合でつくる「期成同盟」は、プロ野球も開催できる多目的ドーム型スタジアムの建設を県などに要望しています。野球場建設をめぐっては、災害時に大きな被害を及ぼす危険があることとあわせて多くの問題があります。県が民間に委託した調査でも、音楽団業などのイベント開催について「開催の可能性は極めて低い」と記述。プロ野球の地方顕行についても、「数年に1回程度」が想定されるとしています。

 櫻井氏は「海岸に近い篠原地区は、南海トラフ地震で防潮堤が破壊され、液状化のリスクが大きい。最大2万2000人が集まる野球場をつくることはあまりに人命軽視」「県当局が財政危機を表明するなか、事業費(少なくとも450億円)が膨れ上がる見込みの野球場建設は無駄づかいです」と計画断念を求めました。また、街頭でのシール投票やアンケートでも、県民・市民から圧倒的に中止を求める声が多いことを伝えました。

 同行した日本共産党の森大介県委員長は、昨年の県知事選挙で候補者として建設計画見直しを求めたことをふまえ「巨額の血税を使った公共事業として間違っている」と述べました。

 応対した海野局長は「署名については知事にしっかり報告する」と語りました。「市民の会」の署名活動は、今後も継続して行います。

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