トピックス

マイナカード

カテゴリー:

使用不能 40万件超

保険情報の登録に遅れ 2023年8月17日(木)

受診の際、健康保険証代わりにマイナンバーカードを使用しても、保険加入者のひも付け作業が遅れ、医療機関の窓口で使えないケースが少なくとも40万件以上あることが16日までに分かりました。政府はマイナンバーのひも付けミスの総点検を進めていますが、登録の遅れは対象外です。


 国内最大の健康保険事業者で中小企業の従業員が加入する「協会けんぽ」は本紙の取材に、約4000万人いる加入者の1%に当たる約40万人分でひも付け作業が終わっていないとしています。

 協会けんぽの担当者は「加入者本人に書いてもらった住所と住民票上の住所が合わないため、本人と特定できずにマイナンバーを取り寄せることができないために作業ができない事例などがある」と説明します。

 また担当者は「協会けんぽ特有の事情で起きたものではない。他の保険組合でも同じ事象がありうる」とのべました。紙の健康保険証での受診はまったく問題ないとしています。

 国民健康保険を所管する厚生労働省保険局国民健康保険課は「(国保についても)実態把握を含め、対応を検討している」と本紙に答えました。

 この間、相次いで発覚した誤登録に続いて、多数の未ひも付け者を生んでいることが今回わかりました。

 政府が描くマイナンバーカードでの受診の大前提だった医療保険の情報とマイナンバーのひも付けすらままならない状況は制度の欠陥を示しています。また政府が来年秋に計画する紙の健康保険証の廃止は、この未ひも付け問題の発覚で不可能であることは明らかです。

 (内藤真己子、矢野昌弘)

© 2004 - 2024 日本共産党静岡県委員会