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感染震源地(エピセンター)の徹底検査を 志位委員長が政府に緊急申し入れ 市民的運動をよびかけ

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(写真)西村康稔経済再生担当相(右)に申し入れる志位和夫委員長(中央)と田村智子政策委員長=28日、内閣府

日本共産党の志位和夫委員長は28日、安倍晋三首相に対し、新型コロナウイルス感染症の急拡大を抑止するためにPCR等検査を大規模に拡充することなどを求める緊急の申し入れを行いました。志位氏が西村康稔経済再生担当相と会談し、首相への申し入れの内容を伝えました。会談には、田村智子政策委員長が同席しました .

申し入れでは、「新型コロナウイルスの感染急拡大は、きわめて憂慮すべき事態となっている。(これを)抑止するには、PCR等検査を文字通り大規模に実施し、陽性者を隔離・保護する取り組みを行う以外ない」として、次の4点を要請しています。

 (1)感染震源地(エピセンター)を明確にし、その地域の住民、事業所の在勤者の全体に対してPCR等検査を実施すること(2)地域ごとの感染状況の情報を住民に開示すること(3)医療機関、介護施設、福祉施設、保育園・幼稚園、学校など集団感染によるリスクが高い施設に勤務する職員等への定期的なPCR検査を行うこと(4)検査によって明らかになった陽性者を隔離・保護・治療する体制を緊急につくり上げること。

 エピセンターとは、「感染者・とくに無症状の感染者が集まり、感染が持続的に集積する地域」のことです。申し入れでは、「現在の感染拡大は、全国でいくつかのエピセンターが形成され、そこから感染が広がることによって起こっていると考えられる」とし、「政府として、全国の感染状況を分析し、感染震源地を明確にし、そこに検査能力を集中的に投入して、大規模で網羅的な検査を行い、感染拡大を抑止する」ことを緊急に求めています。

 志位氏は、西村氏との会談のなかで、「無症状の感染者のなかには感染力のある人とない人がいる。感染力のある人を見つけ出し、隔離・保護する必要がある。そのためには、感染震源地を明確にし、面で、網羅的に検査をすることがどうしても必要だ」と述べました。

 西村氏は「リスクの高い場所でできるだけ検査を広げてやったほうがいい。面がどこか、どの範囲でやるか、よく分析し、研究し、リスクの高いところを戦略的にできるだけ検査を拡充していきたい」と応じました。また、「どこで感染が広がっているかの情報開示は大事。住民にわかりやすいように開示させるようにしたい」「医療機関の経営が厳しい状況に対しても臨機応変に対応していきたい」と述べました。

 志位氏は「もはや一刻も猶予はならない。日本のPCR検査の人口比での実施数は世界で159位であり、この異常な遅れは、どんな言い訳も通用するものではない。政府が、自治体、大学、研究機関、民間の検査会社など、あらゆる検査能力を総動員し、すみやかに行動することを強く求める」と述べました。

全国の各地域から緊急の市民的行動を起こそう

申し入れ後の記者会見で志位氏は、政府に実施を迫っていくと同時に、「全国の各地域――とくに感染が急拡大している地域で、『PCR検査を抜本的に増やし、安全・安心の社会をつくれ』『住民に感染状況に関する情報を詳しく開示せよ』などの切実な要求を掲げ、緊急の市民的運動を起こしていくことを呼びかけます。現在の危機的状況を、草の根からの市民の運動によって打開していきましょう」と訴えました。

 田村氏は、自民、公明、立憲民主、国民民主、社民、日本維新の会の各党に申し入れ文書を届けました。

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