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辺野古新基地 民意に背き きょう工事再開 「断念せよ」抗議へ

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 防衛省沖縄防衛局は11日、新型コロナウイルスの影響で中断している沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設の工事を12日に再開すると発表しました。同日中にも、本部港塩川地区(本部町)などからの土砂搬出や、埋め立て区域への土砂投入が再開される可能性もあります。

(写真)工事が中断され、たたまれたクレーンが並ぶ辺野古南岸。陸上の車両や小型船などに人影が複数見られた=6日、沖縄県名護市

7日の沖縄県議選では、新基地阻止をめざす玉城デニー知事を支える「オール沖縄」勢力が過半数を維持し、新基地反対の民意が再び示されました。日本共産党は「新基地建設2兆5500億円をやめ、コロナ禍で苦しむ県民の暮らし再建に回せ」と訴え、支持と共感の輪が大きく広がり、7候補全員が当選しました。渡久地修党県議団長は、「新基地ノー」の県民の民意に背く工事再開であり、「絶対に許せない。工事は断念すべきだ」と強調しました。

 辺野古の工事現場では作業員の新型コロナ感染が明らかになり、4月17日から工事が中断されましたが、防衛局は、「受注者と調整し、準備が整った」として、再開に踏み切る考えを示しました。

 菅義偉官房長官は11日の会見で、辺野古新基地建設は普天間基地(同県宜野湾市)の「一日も早い危険性の除去」のためと主張しましたが、埋め立て予定海域に広がる軟弱地盤の改良工事により、政府自身が新基地完成・提供まで約12年かかることを認めており、政府の主張は破綻しています。防衛局は改良工事のための設計変更を県に申請していますが、そもそもデニー県政が申請を許可するはずがありません。渡久地団長は「普天間基地は直ちに無条件の閉鎖・撤去を」と訴えました。

 新基地建設阻止をめざす「オール沖縄会議」は11日、新基地建設の抗議活動を15日に再開することを発表。抗議活動は、新型コロナ感染防止対策を取った上で行われます。

解説

普天間基地無条件撤去こそ

 選挙が終わったとたんに工事が再開される―。この数年、安倍政権が沖縄県で繰り返してきた手法であり、もはや「既視感」さえ覚えてしまいます。

 菅義偉官房長官は11日の会見で否定しましたが、7日投開票の県議選での争点化を避けるために辺野古新基地の工事を止め、選挙が終われば、結果がどうであれ再開するのは既定路線だったことは明らかです。逆にいえば、安倍政権はそれだけ民意をおそれていることの証明です。

 ただ、辺野古の工事にもはや何の展望もありません。「本体工事」着工から5年近くが経過して、土砂投入量は2%未満。埋め立て土砂の約9割が投入される大浦湾側には広大な軟弱地盤が広がり、いつ着手できるかわからない状態です。

 政府は「普天間基地の危険性除去」を大義名分としていますが、本気でそれを実現したいなら、まずは政府自身が2019年2月までに実現するとした「普天間基地の運用停止」を即座に実施し、無条件撤去に踏み切る以外に道はありません。(竹下岳)

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