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県知事選挙にあたっての静岡県政政策

「21世紀こそ県民が主人公の県政に」

2001年3月 憲法をくらしにいかす県政をつくるみんなの会

21世紀に向け、378万県民のくらしを左右する大政治戦である静岡県知事選挙が、国政の流れを決める参議院選挙とともに、この夏におこなわれます。
90年代初めからの長期不況、銀行への税金投入やムダな公共事業などにより666兆円にもふくれあがった国と地方の借金、年間の自殺者が3万人を突破し男性の平均寿命が低下した最悪の失業率や倒産・廃業、はびこる政治腐敗やあいつぐ警察官の犯罪と不祥事、凶悪な少年犯罪……日本のゆきづまりと危機は、この10年間でいよいよ顕著となり、自民党政治は、その打開策も展望も示すことができない状態です。

国民生活はこの間、無慈悲な政治によって大きな苦しみが押しつけられてきました。消費税増税によってこの3年間で15兆円、超低金利政策によりこの9年間で30兆円、リストラによりこの2年間で6・5兆円もの所得が国民から奪われました。昨年の年金改悪につづき、今年1月からは70歳以上のお年寄りの医療費が1割の定率負担に改悪され、さらに10月からはお年寄りの介護保険料が2倍増にと、社会保障の連続改悪はとどまることをしりません。

昨年6月の総選挙では、国民そっちのけで大企業や大銀行ばかりを応援する自民党政治に、国民の厳しい審判が下されました。ところが自民・公明・保守連立の森内閣は、財政破たんの最大の原因であるムダな公共事業にはまったくメスを入れようとはしていません。おまけにKSD事件で、戦後最悪の不況と苦闘する中小業者を、自民党が食いものにしていたことも明らかになりました。悪法を通すための野党への国会対策や外国にいく政治家に「せんべつ」として渡すなど、税金を党略的に使ってきた機密費疑惑への怒りも広がっています。まさに自民党政治は、存在そのものが国民の苦難の元凶になっています。

こうしたなか静岡県政も、「住民奉仕の機関」として、国の冷たい政治から県民をまもる地方自治体本来の役割をなげすて、国といっしょになって県民を苦しめています。アメリカからの「内需拡大」の圧力をうけて膨張した公共事業を地方にも分担させる国の政策を忠実に受け入れ、競って箱モノ建設や大型事業に手をだす「開発会社」へと変えられたのです。 県知事選挙は、公共事業の規模を維持するために借金の山を重ね、福祉や医療をはじめ住民サービスを低下させる悪循環を断ち切り、県民のくらしをまもり地域経済を再生していく絶好の機会です。

県内の民主団体・労働組合、各界個人、政党では日本共産党が参加する「憲法をくらしにいかす県政をつくるみんなの会」は、県民のみなさんと力をあわせ、県民が主人公の県政に転換するため全力をあげます。

[1]21世紀もこんな県政をつづけていいのでしょうか県政のありかたが問われています

県民のくらしに広がる深刻な事態

岡部町の中学校では、これまで京都、奈良、広島へと修学旅行に行っていましたが、今年は平和教育の象徴となる広島の日程がカットされます。県が支出している先生の出張旅費が削減され、広島まで付き添いができないからです。静岡市内の小学校では、愛知県のトヨタに工場見学に行っていたのが、市内の三菱電機の工場に行き先が代わりました。 寒いときには学校の教室の気温が7〜8度になりますが、予算が少ないため「静岡県は暖かいから」と、ほとんどの学校にはストーブなど暖房の設備はなく、子どもたちは震えながら授業を受けています。

交通死亡事故が県内ワーストワンの磐田署管内では「本年度は信号機の増設が1基だけに……一昨年の11基、昨年の6基と比較しても極端に少ない」「県財政難で大幅カット」と報道(『静岡』00年10月3日付)されました。県内の環境保護団体は「海岸線の清掃を独自にやっているが、一律3割カットだとして委託金を60万円削られた。本来県がやる仕事ではないのか」との怒りの声をあげています。
このような事態が各地で見られます。財政難を理由に「行財政改革大綱」をつくり、県職員給与の削減をはじめ、さまざまな予算や補助金のカットを強行し、県民のくらしに深刻な影響を広げているのです。

静岡県の投資的経費は、石川知事になってからの8年間に約3・6兆円、年平均では4485億円です。バブル期と重なる斉藤知事時代の7年間の年平均2947億円から急激に増えています。これはバブル崩壊後、政府が打ち出した公共事業中心の「景気対策」に忠実に従ったことと、バブル時に計画された大型プロジェクトを実施しつづけたことによるものです。
静岡空港をはじめとした大型開発のムダ遣いをすすめた結果、県の借金(県債)は石川知事の就任後の8年間に2・4倍に増え、2000年度末の残高は1兆9200億円を越えました。元利あわせての借金返済は1日あたり5億円にのぼり、2003年度には7億円に急増します。2000年度の一般会計当初予算1兆3220億円にたいして1・45倍の借金をかかえている「借金の負担率」は、オリンピック関連施設の建設のツケをかかえた長野県、震災復興の財政支出を余儀なくされた兵庫県についで全国ワースト3になっています。

県が毎年発行する『県政世論調査』(00年度版)では、「県に望む施策」(複数回答)のトップは「高齢者や障害者などの福祉対策の充実」(47・9%)です。以下、第2位「健康づくりや医療体制の整備など保険・医療の充実」、第3位「交通事故や犯罪のない社会づくり」、第4位「物価・消費者対策の推進」、第5位「廃棄物対策・資源の有効活用」、第6位「地震対策など防災対策の推進」とつづきます。
その一方、石川知事が21世紀に必要な社会資本としての最大の目玉にあげている「道路・空港・港湾など交通網の整備」は12番目(14・5%)です。まさに県民の願いは、県民の「安全、健康、福祉の保持」という自治体本来の本領発揮を求めているのです。

県民の願いとは逆に、47都道府県の中で予算にしめる県民1人当たりの民生費は46位、衛生費44位、社会福祉費と老人福祉費は47位、児童福祉費44位、教育費(人口当り)42位など、静岡県の福祉や医療、教育の行政水準は軒並み全国最低クラスです。(総務庁統計局『統計で見る県の姿』00年版97年度決算より)
大型開発には熱心ですが、県民生活にかかわる公共事業・公共投資はどうでしょう。特別養護老人ホームの充足率は47位、下水道・公園などの整備は42位、危険校舎面積比率はワースト8位です。大蔵省や自治省の調査では、生活基盤にたいする行政投資額は総合で全国43位(98年度決算より)と、静岡県政は、県民の願いとは逆行したゼネコン奉仕、住民不在の「逆立ち政治」の典型です。
この県政を、日本共産党以外の政党がオール与党となって支え、県民いじめの悪政を推進してます。

県民のくらしまもる新しい流れを静岡県でも

県職員組合が組合員におこなったアンケート調査でも「大型プロジェクトの抜本見直し」(79・1%)、「歳出の見直し」(59・5%)の意見がだされているように、県の職員からも石川知事の政策を根本的に見直すべきとの声があがっています。
 (1)政治の一番大きなゆがみとなっている公共事業のムダと浪費を徹底的におさえ、社会保障と県民のくらしを予算の主役にすえる、 (2)県民のくらしと権利を守るルールを確立する −日本共産党が、このことを一貫して訴えてきました。
かつて日本共産党が県当局関係者の協力のもとに試算した結果では、同額の予算を投資するなら土木事業よりも、社会保障、医療、教育部門の方が、経済波及効果も雇用効果も大きいことが明らかになりました。厚生省の「白書」でもこれを実証しています。

これは、いまの逆立ちした予算の使い方を県民本位に変えていくこと −大型開発優先から、県民のくらしをまもる福祉や医療、教育の充実をすすめることの必要性を裏付けています。
日本共産党の党員が市長となっている東京・狛江市では、財政悪化の要因である前市政による土木費膨張にメスを入れ、これを3分の1程度に減らし、税金の使い方をきりかえて、住民のくらしと財政の健全化を両立させています。公共事業の内容も、大型事業から住民の生活に密着したものを優先させ、市内業者への工事発注額は年平均で逆に8%増やしています。

こうした新しい地方政治の流れは、日本共産党と保守的無党派層との共同による革新・民主の自治体のなかで確実に広がっています。これまでのゼネコン奉仕の自民党政治を変えようとする大きな流れは、長野県と栃木県での知事選挙で無党派の知事の誕生につながり、各地の選挙でもムダな公共事業が争点になっています。
ゼネコン奉仕の「逆立ち政治」をただし、「県民が主人公」の県政をつくることは、県政の未来にとっても、21世紀の新しい日本への道を草の根から切り開く上でも、極めて重要な課題です。

[2]県政を県民本位に転換します

(1)福祉・医療・教育の充実をはかります

・だれもが安心できる介護保険制度にします

昨年10月の保険料徴収開始で、いっそう重い負担が高齢者にのしかかり「収入がないのにどうやって払えばいいのか」「承諾もなく年金から天引きするとは許せない」の声があがっています。「利用料が高い」と利用できるサービスをひかえる人も少なくありません。
昨年12月県議会で、日本共産党が低所得者への支援策を求め、1月から利用者負担を軽減する措置が実施されました。ひきつづきだれもが安心して利用できる制度へ充実させます。
住民の運動や日本共産党の議案提出権の活用などにより、県下の少なくない自治体で独自の施策がおこなわれていますが、県の減額・免除制度をつくります。
住民税非課税者の保険料を免除し、すべてのサービスの利用料を現行の1割から3%へと軽減します。短期入所施設や特別養護老人ホームを大幅にふやし、過疎地域に特養ホームをつくることを重視します。必要な介護サービスを受けることができるよう認定基準の改善を国に求めるとともに、実態にそくして介護単価の引き上げなどをおこないます。

・医療保険の連続改悪に反対し医療の拡充をすすめます

医療保険の改悪をもとにもどし、連続改悪をやめるよう国に要求します。入院・外来の区別なく就学前の乳幼児医療費を完全無料化します。
国立静岡病院と国立療養所静岡東病院の統廃合をやめさせ、患者と家族の支えともなる難病治療の機能を守り、より充実させます。無料だった難病治療の医療費が一部有料に改悪され、県内でも約1万8000人いる難病患者の9割以上が医療費を負担するようになりました。県の制度で医療費を補助します。
伊豆半島などの医療過疎地の対策をすすめ、だれもが安心して医療にかかれるようにします。 高すぎる国民健康保険料(税)も問題です。こんなことになったのは、国が本来45%負担しなければならないところを、38・5%に引き下げてしまったからです。国の負担率をもとにもどすことを要求するとともに、当面、県が直接市町村助成をおこないます。

・どの子もすこやかに成長できる教育を政治の責任ですすめます

不登校、学級崩壊、「いじめ」、校内暴力、児童虐待、あいつぐ少年犯罪など、子どもと教育をめぐる問題で、多くの県民が心をいためています。
こうした事態を口実に教育勅語を肯定し、教育基本法改悪をくわだてるなど、反動的な逆流を教育にもちこむことには反対します。
(1)受験中心の「つめこみ教育」、競争教育、差別・選別のふるいわけ教育から子どもたちを解放し、一人ひとりの子どもの成長と発達を中心においた教育への改革をはかる、 (2)子どもの世界の健全な発展のためにも、おとな社会の各分野にモラルを確立し、道義ある社会をめざす、 (3)子どもたちを有害な情報から守るための自主的ルールをつくる |日本共産党が呼びかけている3つの問題での国民的なとりくみが必要です。
とりわけいま、子どもたちのなかに広がっている「学力の危機」は深刻です。文部省の「学校教育に関する意識調査」でも授業が「よくわかっている」と答えた子どもは、小学校で4人に1人、中学校で21人に1人、高校で30人に1人となっています。また、各種の調査で、学校で嫌いなもののトップに「勉強」があげられていることも重大です。
こうした事態は、自民党政府・文部省が長年つづけてきた、競争主義、管理主義の強化という教育政策がつくりだしたものです。

一人ひとりの子どもたちが基礎・基本の学力を身につけることが求められ、先生の役割もますます大きくなっています。ところが石川知事は教育の重要性を認め、「できる限りの配慮は当然」「努力していく」といいながら、この5年間に小中学校の教員を1100人も削減してしまいました。児童・生徒の減少による学級減があるとはいえ、異常なことといわざるをえません。
先進国は20〜30人学級が普通になっているなかで、日本でも早急に30人学級の実現が求められます。国会では、日本共産党など野党3党の共同で、公立小・中・高校での30人学級実現を柱とする「30人学級法案」が提出されました。 静岡県では、小学校で2183人、中学校で1610人、高校で1685人(98年12月時点)ほどの教員を増やせば実現できます。小学校は新1年生から順に6年間かけて、中学・高校は3年間かけ、計画的に30人学級を実現させます。
保健室は、けがや病気、保健室登校の生徒だけでなく、すべての児童・生徒の心身の発達と成長の観点から、きわめて重要な役割をになっています。1794人増やせば、すべての小・中・高校に複数配置が実現し、保健室の機能も大いに発揮できます。現在32人いるスクールカウンセラーもあと881人増やせば、すべての小・中・高校に配置できます。 図書司書の配置、老朽校舎の施設の改善、耐震補強、備品の充実、父母負担の解消をすすめ、希望者全員が入学できる高校入試制度への改革にとりくみます。

・保育・学童保育制度を充実させます

女子保護規定が撤廃され、子育て支援の一層の強化が求められています。乳幼児保育、学童保育の充実のための助成を増やし、既存施設の運営を援助します。希望者全員が入所できる保育所と、1小学校区に1カ所以上の学童保育所の設置をすすめます。高い保育料を引き下げ、早朝・夜間の保育体制を整備します。

・障害者の社会参加への支援をつよめます

障害者が住みやすい社会こそ人間尊重の社会です。障害者が健常者と同じように生活し、積極的に社会参加できるように支援します。
援護施設を計画的に建設し、障害者むけの住宅・グループホームの整備、介護医療体制の充実をはかります。自治体や大企業での障害者雇用を増やします。
公共施設でのバリヤフリーの促進をはじめ、安心して外出できる条件整備をおこないます。障害者のための県立スポーツセンターを建設します。
「介護保険」若年障害者については、県独自に保険給付の対象を拡大します。

(2)雇用を確保し中小企業、地場産業への支援を強めます

・一方的なリストラ=首切りを規制し、労働時間の短縮で雇用を創出します

深刻な失業、雇用不安の根源は、大企業のリストラ=首切り競争にあります。リストラで企業の収益はあがりますが、すべての企業でリストラをすすめれば雇用不安はますます広がり、個人消費をさらに落ち込ませてしまいます。 大企業が目先の利潤を追及し、社会のことを考えない行動をとったら、それをただすのは政治の役割です。ところが政府は、企業が生き残るためには「リストラはさけて通れない」という姿勢です。それどころか、大企業のリストラを応援する「産業再生法」を制定し、“不況運動”ともいえるリストラ競争を後押ししています。まさに逆立ち政治といわざるをえません。
石川知事は、この政府のやり方に同調する立場です。

「解雇規制法」の制定などで解雇を規制します。

大企業の解雇・リストラをやめさせ、労働者の働く権利をまもるためには、ヨーロッパ諸国なとでは当たり前になっている「解雇規制法」の立法が不可欠です。
(1)最高裁判例で確立している「整理解雇の4つの要件」を満たさない解雇は無効、 (2)解雇権の乱用を規制する、 (3)退職の強要の禁止、 (4)出向・転籍の強要の禁止、 (5)パート労働者、派遣労働者に対する一方的な契約打ち切りの禁止 −などを柱にした「解雇規制法案」が日本共産党により国会に提出されてきました。

「解雇規制法」は、最高裁の判例でも確定した労働者の権利を法律にして、企業に厳格にまもらせるという当たり前のことです。退職に同意した場合でも意思表示をした日から起算して14日を経過する期間であれば、同意を撤回することができるクーリング・オフの権利を労働者にあたえ、出向・転籍については、十分な説明と30日以上の考慮期間、本人同意を必要とさせます。
この立場から県として効果のある条例を制定し、雇用をまもります。

違法な「サービス残業」を規制し、労働時間を短縮します。

失業が深刻になると労働時間を短縮して雇用を増やす対策をとる……ヨーロッパ諸国では当たりまえの政策です。
フランスでは1998年5月に法定労働時間を週35時間に短縮する法律が成立しましたが、それ以降、失業者が急カーブで減少し、一昨年の3月の失業者は最高時(97年6月)と比べて26万人も減っています。
政府は、年間労働時間を1800時間にする目標をかかげているわけですから、労働基準法を改正し、人間らしく働くことのできる労働条件への改善をはかり、ヨーロッパなみの労働時間短縮を法制化すべきです。静岡県の労働者数165万人が目標時間を達成すれば、あらたに約12万人の雇用の拡大が可能となり、県内の9万人余の失業者の雇用確保が可能になります。

日本共産党は「サービス残業根絶法」を国会に提出していますが、法律違反のサービス残業をなくすだけで、全国で90万人の雇用を確保できます。静岡県でも、実施可能な条例を制定し、労働基準監督署の体制を強化するなどして、年平均300時間といわれている違法なサービス残業を廃止させます。
元請けと下請け間の取り引きを公正なルールに改めるなど、中小企業の雇用を応援し、長時間労働の原因をなくします。

パート時給の最低賃金を引き上げ、正社員との格差をなくします

ヨーロッパと比べると日本の最低賃金額はいちじるしく低い水準です。パートなど低賃金に苦しむ労働者が急増し、この低賃金・不安定雇用の賃金が労働者全体の賃金を抑えつける“重し”のようになっています。
雇用増進をはかるためにも、最低賃金を引き上げ、正社員とパートや派遣労働者との賃金格差をなくすことが必要です。労働者、使用者、公益委員でつくる地方最賃審議会を公正にすすめるためにも、県評の代表を参加させます。

緊急の青年雇用対策をすすめます

若い世代の失業が、日本の経済と社会にかかわる重大問題となっています。若者に、真に生きがいある仕事を保障することは政治の責任です。
若者が安心して働ける条件の整備とともに、企業や公的機関での新規採用抑制政策を中止させ、人手不足となっている教員、医療、福祉、防災などの分野での雇用をすすめます。30人学級実施のための教職員、保育での待機児童解消のための保育士、在宅介護が必要なお年寄りの6割にサービスを提供する政府の計画に必要なホームヘルパーと施設職員、不足している看護婦や医療従事者の補充、法律による「消防力の基準」をまもるための消防士 −これだけで静岡県でも7万人以上の雇用を生みだせます。

・「地域振興条例」で中小企業・地場産業を支援し、地域の商店街をまもります

大企業の横暴を野放しにする「規制緩和」、海外からの輸入ラッシュ、生産の海外移転などで、中小零細企業、地域の商店の倒産・廃業が相次いでいます。
いま必要なことは、販路の拡大や新商品の開発で日々身を削る努力をしている中小零細企業者などに真の手助けとなるような大規模な支援をすることであり、弱小でも社会的経済的に必要な企業、産業の保護です。地域の商店街は街づくりの核であり、身近な商店がなくなれば困るのは消費者です。
一方的な価格決定・引き下げや大銀行の貸し渋りなど、大企業の横暴の規制を強化します。いきすぎた「規制緩和」と輸入の是正を政府に求め、野放しとなっている大型店の出店を規制します。中・小規模駐車場の設置やアーケードの整備の助成など、魅力ある商店街づくりへの支援を強化します。
補助金制度や融資制度は実情にあったものに改め、後継者の技術修得の支援などの対策を強めます。
自然・景観や温泉など地域の特性を生かした観光産業の発展を応援します。「住民の足」とともに「観光客の足」となる地方公共交通をまもるために、赤字の路線バスや鉄道への助成を強化します。

・公共事業の執行を改善します

公共投資の重点を住環境や福祉施設などに移せば、公共事業のムダをはぶき、雇用と地元中小企業の仕事を大きく増やせます。
長野県の田中知事はムダな大型開発の見直しをすすめながら、「公共事業でも生活密着型はすすめる」「現場に行ってみる」という政治姿勢で対応しています。しかし石川知事は「一律5%の削減」をうちだしています。これでは必要なものまでできなくなってしまいます。
不況のなかで大手ゼネコンが中小業者の仕事にまで進出してきています。地元業者発注を最優先するとともに、多くの業者に直接仕事がまわるように、可能な限り分離・分割発注をすすめます。分離・分割発注はコストも人手もかかりますが、すそのが広い建設業の地域経済における波及効果を考えるなら、こうした公共工事の役割と税金の使い方での県民合意は十分可能だと考えます。
工事代金が、元請けから下請けにいく段階でピンハネされ、2次下請けにいくときにはさらにピンハネされるなど、下請けいじめの構造をなくすことが必要です。公共事業の名にふさわしく、工事代金単価の切り下げ、不当なピンハネをやめさせ、さらに現金での代金支払いを徹底させます。
一括下請けの禁止、下請け代金の支払い方法など元請け責任を明確にした「公共工事元請・下請関係適正化条例」(仮称)を制定します。
分離・分割発注は、労働者の雇用拡大にもつながります。工事規模別の就労のべ人数は、工事規模が小さくなるほど多くなっています。5億円以上の工事規模では工事費100万円あたりの就労はのべ8・3人ですが、1億円〜5000万円の工事規模では14・1人、5000万円〜1000万円では16・2人、1000万円以下では18人の就労となっています。労働者の雇用拡大を重視した公共事業の転換をすすめます。
公共事業をめぐる癒着・利権あさりをなくすため、入札・契約のガラス張り化をすすめます。

・農林水産業の振興をすすめます

静岡県の農林水産予算の6割は、農道などの土木事業につかわれています。県内の農林水産業をまもり育成することを中心にすえなければなりません。
農業を基幹産業と位置づけ、価格・所得保障など農業予算を生産拡大と農家の経営安定のために使い、食料自給率の向上をめざし、県民が安心できる食の確保をめざします。
きわめて深刻な影響をおよぼしている輸入農産物の急増にたいして、セーフガードの発動を政府に求めるなど輸入を規制します。また生産の主力である家族経営を維持・発展させます。青年農業者支援制度を充実させ、就農支援資金のうちの就農研修資金や就農準備金を融資から助成にきりかえます。中山間地で農業を継続する農家に直接的な保障措置を実施します。
地元材を使い在来工法で建てた住宅建設への助成など、国産材の利用促進を応援し、木材の輸入抑制を政府に求めます。

(3)県民の命と安全をまもります

・地震対策を急ぎます

各地で大地震がつづいています。テレビに映しだされる惨状は、東海地震や神奈川県西部地震にそなえる静岡県民にとって人ごとではありません。
阪神大震災でも最近のインドの震災でも、死者の多くは崩壊した建物の下敷きになっての犠牲でした。貴重な人命をまもるためにも、経済的な損失をふせぐためにも、公営住宅の耐震補強・建て替えをすすめるとともに、個人住宅への耐震診断・補強への助成をすすめる必要があります。
県内の木造住宅92万棟のうち60万棟が旧耐震基準当時の建物です。予知なく東海地震が起きた場合の県の建物被害(大破+中破×0・5)は29万4404戸と予想されています。1戸あたり約200万円かかる応急仮設住宅(全倒・全焼・流失世帯の3割以内を建設)をこの3割とすると、震災後に1776億4240億円の支出となります。多数の人命を救うためにも、この経費を個人住宅などの耐震診断・補強の助成にと先行投資します。
学校や保育所、病院などは防災と震災時の復旧・復興の拠点となります。予想される震度に十分耐えうるものとするため、補強・建て替えを急ぎます。
鳥取県西部地震で、片山知事は「従来型の復興策では肝心の住民がいなくなる」として、全国初の住宅再建の個人補償にふみきりました。静岡県でも、復興対策の要となる被災住宅再建のための個人補償の制度を創設します。

・原発の危険から県民をまもります

東海地震が迫るなか、浜岡原発の危険から県民の安全をまもることは緊急焦眉の課題です。老朽化から事故をくりかえす1、2号機の運転をただちに停止し、耐震性に疑問がもたれる3、4号機も新しい安全・耐震基準を設定し総点検をおこない、運転中止をふくむ抜本対策をとります。プルトニウム循環方針からの撤退という世界の流れに逆行し、使用済み核燃料からでてくるプルトニウムを混ぜた混合燃料を既存炉で使用するプルサーマル計画は中止させます。
低エネルギー社会の実現と、太陽光、風力など再生可能エネルギーの開発をすすめ、これ以上の原発の増設は認めず、原発からの段階的撤退をめざします。

・環境破壊を許さず自然をまもります

ダイオキシン汚染、産業廃棄物処理・処分場などからの汚染物質の流出、環境ホルモン問題など、県民の命と健康をおびやかす環境破壊は深刻です。
アセスメント、リサイクルなど、環境にかかわるすべての分野で、大企業の製造責任、排出責任をきびしく問う環境保全のルールを確立します。汚染の原因となる物質・商品を生産・使用している企業の責任と負担を明確にした条例をつくります。
開発至上主義と決別し、静岡空港工事などムダな大型開発による自然破壊をくいとめます。富士山、南アルプスなど貴重な自然をまもります。

(4)「被爆3県」の1つとして責任をはたし、平和で県民が主人公の静岡県を築きます

・東富士の実弾演習を拒否し米軍基地返還を要求します

米軍機の夜間離着陸訓練の被害をうけている大和市など5市長は、住民の安全を守る責務を負う立場から、今年1月29日に訓練中止を訴えていくことを確認しました。同じ保守の首長でも、「防衛は国の専管事項」と沖縄の米軍実弾射撃演習の東富士移転を受け入れた石川知事の姿勢とはずいぶん違います。
ビキニ環礁で米水爆実験の「死の灰」をあびたマグロ漁船・第5福竜丸の母港だった焼津をかかえる静岡県は広島、長崎とならぶ「被爆3県」の1つとして核兵器廃絶と平和の実現をめざす責務があるにもかかわらず、「非核平和静岡県宣言」をおこなわず、核兵器廃絶を訴えるアピール署名も拒否しています。
東富士の米軍実弾射撃演習では沖縄では実施していない休日、夜間の訓練も強行され、NBC(核・生物・化学兵器)訓練も実施されました。東富士演習場を使う米海兵隊は日本の「防衛」とは関係なく、世界各地の紛争に介入する“なぐり込み”部隊です。
富士山のふもとをアメリカの世界侵略の足場とさせないため、今後の米軍実弾演習は絶対に許してはなりません。 「演習場使用協定」にそって、東富士の米軍基地(キャンプ富士)の早期返還をつよくもとめます。90年代に入って1回しか米軍が使用していない沼津・今沢米軍基地は、即時返還をもとめます。また浜松基地にすでに配備され、「空飛ぶ司令塔」といわれ近代戦争の要となるAWACS(空中警戒管制機)の配備撤回と、空中給油機の導入配備の中止をもとめます。 県内の港湾施設の提供をはじめ、米軍の海外での戦争に参加する「ガイドライン関連法(戦争法)」への協力は拒否します。

・県民参加のひらかれた県政をめざします

「県民投票条例」を制定し、県政上の重要課題については議会だけでなく県民に直接賛否を求めるなど、徹底した県民への情報公開とともに県民参加のひらかれた県政を実現します。
県政をゆがめる国からの天下り、県幹部職員の天下り、企業・団体献金を禁止し、政・官・財の癒着を断ちます。警察の報償費(機密費)など、不透明な税金支出を廃止します。国の情報公開法の施行をうけ、県の情報公開を徹底し、住民参加による監視制度を設けます。
より広域で大型開発をすすめるため、財政規模を大きくすることをねらう財界主導の市町村合併の押しつけを許さず、住民合意のない静岡市と清水市の「静清合併」に反対します。

・女性の社会進出と地位向上を支援します

職場、地域社会、家庭などでの男女平等の徹底や、あらゆる分野での女性参加を促進します。
子育てや介護などの制約をとりのぞくために、産前産後休暇の完全取得、男性も対象にした育児・介護休暇制度への改善・拡充、保育・学童保育の拡充、高齢者福祉などの施策を急ぎます。
募集・採用、昇進・昇格、賃金での差別、セクシャルハラスメントなど、あらゆる女性差別をなくすため、県の相談窓口を設置して、解決を支援します。
県のすべての審議会の女性委員の比率を50%にするとともに、女性管理職の比率を増やします。

[3]静岡空港などムダな公共事業は中止し財政の健全化をすすめます

私たちが支払っている税金は国と地方をあわせ年間約90兆円です。ところが毎年50兆円を公共事業につぎ込んでいます。こんな異常な財政運営をしているのは世界の中でも日本ぐらいなものです。
「景気対策」を口実に1992年度から70兆円以上も公共事業の追加・積み増しがされてきましたが、効果があったのでしょうか。政府自身が『経済白書』(98年版)で「公共投資が短期的に民間需要を刺激する効果は、80年代までは大きくかつ速やかに現れていたのに対し、民間部門の自律的回復メカニズムが弱まった90年代には、その効果は減殺され小さくかつ緩やかにしか現れていない」と、民間需要が落ち込んでいるときに、いくら公共事業を積み増ししても景気の回復には役立たないと認めています。
今日まで深刻な不況がつづいているだけでなく、公共事業の積み増しは、国・地方の借金総額が666兆円(01年度末)という空前の財政危機をもたらした最大の元凶となっています。
静岡県がすすめる静岡空港も、ばく大な建設費とともに、過大な需要見通しにより完成後の赤字にも税金がつかわれるムダな公共事業の典型です。 (1)県民の半数以上が不要といっている、 (2)新幹線の地下新駅はJR東海が不可能といっている、 (3)航空労組も不要といい中止を要求している、 (4)空港本体部分の地権者は土地を売らないと言っている、 (5)オオタカをはじめとした貴重な動植物の環境破壊がすすむ −など、もはや計画は完全に破たんしています。 さらに、焼津上空でおこった日航機のニアミス事故により、軍事使用と重なり過密となっている空域の安全性の問題もあらためて浮き彫りとなりました。
静岡空港の建設の是非を問う住民投票条例の制定をめざす署名運動がすすめられています。静岡空港の工事は、ただちに中止します。

県民のくらしをまもりながら財政再建をすすめます

財政再建のためには、 (1)ムダと浪費の構造に思い切ったメスを入れ、公共事業を生活・福祉型に重点化しながら段階的に半減する、 (2)不公平税制の是正、 (3)国民生活予算を確保しながら計画的・段階的な目標をもってとりくむことが必要で。
静岡県でもこの立場で、県民のくらしをまもりながら財政再建をすすめ、県民が主人公の県政への転換をめざします。 静岡空港をはじめとしたムダな公共事業の見直しを徹底的におこない、福祉や生活関連の予算にまわします。他県で実施している法人県民税の超過課税や東京などですすめている大銀行への外形標準課税の実施など、大企業に適正な負担をもとめます。
税金のムダづかいには手をつけずに、国民にだけ負担をおしつける消費税の増税に断固反対します。食料品の非課税実現とともに、消費拡大・景気回復のために税率を3%にもどすよう要求します。

一致点での共同をすすめ、県民をまもる“まともな”県政をぜひ実現しましょう。
この提案に対するご意見をお聞かせください。

 

 

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