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「原発ゼロ」の日本へ

浜岡原発のある静岡県から世論と運動を広げましょう

 

2011 年 10 月 日本共産党静岡県委員会

京電力・福島原発事故は、日本国内だけでなく世界中に大きな衝撃をあたえました。

県内でも、多くの県民が原発事故のすさまじさを目の当たりにし、東海地震の想定震源域の真上に建つ浜岡原発への不安をつのらせています。7月 23 日に静岡市の駿府公園で開かれた「浜岡原発の永久停止・廃炉を求める静岡県大集会」には5000人が集まり、草の根でのさまざまな運動が各地でつづけられています。「永久停止」を表明する首長、議会での意見書・決議の採択も広がっています。

 

現在の科学・技術力のもとで、原発と人間社会は共存できるのでしょうか。

 

原発事故には他の事故には類を見ない『異質の危険』があります。大量の放射性物質が外部に放出されたら、それを完全に抑える手段を人類はもっていません。被害の範囲はどこまでも広がり、将来にわたって長く続き、一つの地域社会をまるごと存続の危機においやってしまいます。

原発で燃料のウランを燃やす過程で生まれる莫大な「死の灰」をコントロールする方法も、使用済み核燃料をその危険がなくなるとされる100万年という単位で安全に処分する方法も、人類はもっていません。

 

こんな危険な原発が世界有数の地震・津波国である日本の各地につくられています。

いま国民の中からは、歴代の政権と電力業界が繰り広げてきた「安全神話」にきびしい批判の目を向け、「原発とは共存できない」「後世に大きなツケをのこす原発は推進すべきでない」と、原発の廃止を求める声が大きくなっています。

 

また、原発から撤退する方針を明確に打ち出したドイツ、スイス、イタリアなど、原発依存からの転換をめざす動きは、福島原発事故をきっかけに世界的にも広がっています。

 

日本共産党は今年6月、『原発からのすみやかな撤退、自然エネルギーの本格的導入を ― 国民的討論と合意をよびかけます』との「提言」を発表し、広範な県民、団体に届け対話を広げています。

 

中部電力・浜岡原発のある静岡県から、原発からの撤退と浜岡原発のすみやかな永久停止・廃炉に向けた世論と運動を広げることを県民のみなさんに呼びかけます。

 

 

東海地震の想定震源域の真上に建つ浜岡原発は世界一危険な原発

 

福島原発事故が起こり、政府もその危険性を認め、浜岡原発は運転が停止されました。「津波などの安全対策をとるまで」という一時的な停止とはいえ、浜岡原発をとめた力は、長年にわたって浜岡原発に反対し、運転停止を粘り強く求めてきた静岡県民の世論と運動の力です。

 

ところが政府や中部電力は、津波対策で「防波壁」をつくるなどして運転を再開するといっています。しかし、「防波壁」をつくれば地震が起きなくなるとでもいうのでしょうか。

 

地盤そのものが破壊される危険

 

浜岡原発は、予想される東海地震の想定震源域の真上に建っています。東日本大震災 ( 東北地方太平洋沖地震 ) の震源域は海底で、岩盤が7メートルも隆起する地殻変動が起こりました。それが大津波となって襲ったのです。浜岡原発が、東海地震の想定震源域の真上にあるということは、その真下で同じような地殻変動が起こる危険があるということです。それが起こったら、原発が立地している地面そのものに巨大な地盤隆起や、地殻変動が起こることになります。

 

たとえ原発が頑丈につくられていたとしても、立っている地面そのものが破壊されれば、複雑な配管や装置のかたまりである原子力プラントの破壊は避けることはできません。

 

想定をこすマグニチュード9の大地震

 

これまで浜岡原発を襲う想定地震はマグニチュード(M)8・4とされてきましたが、この想定そのものが成り立たなくなりました。

 

東日本大震災は、地震についての学問的知見を根底から見直すことを迫るものとなり、東海地震、東南海地震、南海地震、この三つの地震が3連動で起こる危険が指摘されています。三連動地震では、M9以上を考えるべきだと、多くの学者が指摘しています。M9は、M8・4のエネルギーの8倍になります。想定地震をM8・4のままにしておいて、大丈夫などということがいえるわけはありません。

 

浜岡原発は「固い岩盤の上にあるから大丈夫」とも説明されてきました。しかし、それも2009年8月の駿河湾地震で根拠が崩れました。駿河湾地震は、M6・5程度でしたが、浜岡5号機では設計値を大きく超える振動が観測されました。「浜岡原発の地盤が地震波を大きく増幅させる構造になっている」との指摘もあります。M9というのはM6・5のなんと5600倍のエネルギーです。M9の巨大地震がおそったら、「固い岩盤の上にあるから大丈夫」などとは絶対にいえません。

 

日本一の巨大原発 ― 事故の被害は桁違い

 

いま停止中の浜岡原発の3、4、5号機は、どれも出力100万キロワット以上、とくに5号機は138万キロワットという日本一大きい出力をもつ超巨大原発です。日本にある 54 の原発のうち、これ以上大きいものはありません。

 

福島第1原発で事故をおこした1、2、3号機は、出力が 46 万キロワットから 78 万キロワットです。それでも事故が起きたときの被害の甚大さは、私たちが目にしているとおりです。浜岡5号機は、福島原発の2倍から3倍もの出力をもっています。こうした超巨大原発が重大事故をおこしたときの被害は、福島原発よりも桁違いに深刻なものとなってしまいます。

 

再稼働を許さず、永久停止・廃炉に

 

そもそも地震の想定震源域の上に原発をつくったことが間違いです。

日本共産党は、1967年に浜岡原発の建設計画がだされたときから、安全性が確保されていないと指摘して、建設反対を表明。「東海地震説」の発表をうけ、「予想される東海地震の震源域の真上に建つ浜岡原発は世界一危険な原発」と、国会、県議会、市町議会でくりかえし取り上げるとともに、さまざまな運動と連携し、運転停止と増設反対を主張してきました。

 

日本共産党や住民団体が指摘・追及した数々の危険性にたいして、政府も中電も「安全」をくりかえし、県や地元自治体もそれを追認してきました。

 

福島原発事故により「安全神話」が崩れたいま、再稼働など絶対に許されません。浜岡原発は、永久停止・廃炉にするしかありません。それ以外に静岡県民の命と安全、子どもたちの未来を守るすべはありません。

 

 

「 原発ゼロの日本」へ   静岡県から全国に

 

浜岡原発が「危険」だということになると、「他の原発は安全か」という大問題が持ち上がってきます。そもそも現在の原発という技術と人間社会は両立しうるのか、その答えは福島原発の事故ではっきり示されました。

 

原発で、ひとたび事故が起これば、被害を「空間的」「時間的」「社会的」に限定することができない ― こんな事故は他にありません。この危険をなくす方法はただひとつ、原発そのものをなくす以外にありません。

 

「原発ゼロ」の日本への道すじ― 日本共産党の提案

 

日本中の原発をなくすためには、政府が原発からの撤退を政治決断することが必要です。

 

原発からの撤退を決断したならば、期限を切って「原発ゼロ」に向けた計画を実施します。福島原発とともに浜岡原発はただちに廃炉措置をとります。さらに、老朽化した原発は「延命」をやめてすみやかに廃炉にし、住民合意が得られない原発を停止・廃炉にしていきます。

 

原発からの撤退決断から撤退完了までの「期間」について、日本共産党は「5年から 10 年以内」を提案していますが、この間の代替エネルギーのあり方などとともに、国民合意で決定し実行すべきです。

 

「原発から撤退」の国民的合意を広げて

 

いま多くの国民、県民が原発について真剣に考え、さまざまな行動をはじめています。

原発をゼロにする期限や、代替エネルギーへの考え、原子力の平和利用・基礎研究のあり方などでの意見の違いがあっても、「原発からの撤退」の一点での合意を広げ、政府に原発からの撤退への決断を迫っていくことが必要です。

 

原発事故を回避するための安全対策を求める運動、放射能の危険から住民の命と健康をまもる運動などが、県内各地で広がっています。「浜岡原発だけは反対」という声もあがっています。

 

「原発からの撤退」までは一致できなくても、原発の危険に反対するこうしたさまざまな運動にとりくむ人たちが連携を強めていくことが大切です。そうしてこそ、「原発からの撤退」の大きな国民的世論と運動をつくりあげることにつながると確信しています。

 

静岡県の条件を生かした自然エネルギーの本格的導入を

 

原発に代わる自然エネルギーの開発・導入も本格的にすすめる必要があります。

 

静岡県の年間日照時間は全国8位、年間降水量は全国7位です。長い海岸線、多くの河川、温泉・地熱など、県内にはエネルギーとなりうる資源が豊富にあります。

 

自然エネルギーの本格的導入は、エネルギー自給率を高め、新たな仕事おこしと雇用をうみだし、地域経済の振興につながります。地産地消の自然エネルギーで「町おこし」をすすめている自治体も、全国各地で生まれています。

 

これまでのような「エネルギー浪費社会」のあり方も、これを機会にただしていくことが求められています。「大量生産・大量消費・大量廃棄」を見直し、「 24 時間型社会」のもとでの長時間労働、深夜労働などを見直すことは、人間らしい働き方、ゆとりある生活を実現することにもなります。

 

こうした取り組みも、原発からの撤退を決断してこそ本腰を入れてとりくむことができます。

 

静岡県民が運動の先頭に

 

焼津の漁船・第五福竜丸が、アメリカのビキニ環礁での水爆実験で「死の灰」を浴びました。静岡県は、原爆が投下された広島、長崎とならぶ「被爆3県」のひとつとして、核兵器廃絶を全国にアピールしてきました。

 

そしていま、核実験による放射能被害を直接うけた静岡県民は、浜岡原発を身近に見て、原発への不安、危険を人一倍感じています。

 

私たち静岡県民が声をあげ、みんなが安心してくらせる静岡県、原発のない日本をつくるために力をあわせましょう。「原発ゼロ」を求め、世界一危険な浜岡原発の運転再開を許さず永久停止・廃炉に追い込みましょう。浜岡原発のある静岡県の運動は、「原発ゼロ」をめざす全国の運動を大きく励ますものとなるでしょう。

 

原発の危険性をいち早く指摘し、一貫して建設に反対してきた日本共産党は、あらゆる運動の先頭に立ち、全国の運動とも合流して、原発からの撤退=原発ゼロを実現させるためにがんばりぬく決意です。

 

 

 

 

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